皆様の声・体験談

川部双葉さん(東京都在住 声楽家)の場合

 近況は末尾に加筆してございます。

 「2016年、2月に入ってまもなくのことでした。毎年行っている区の検診でマンモグラフィーと超音波の検査をして、今年も『異常ありません』と乳腺専門クリニックからお墨付きを頂きました。 その月末には、時々逆流性胃炎になり、萎縮性胃炎を起こすので心配になり、北里研究所のアミノインデックスという5種類のがんの血液検査も受けています。 結果は、乳がんはA、B、C、の判定のAであり、『再検査の必要はない』ということでした。

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舞台に立つ双葉さん
グランドピアノの前で

 その後、安心しきって生活をしていましたが、5月末にりそな銀行を訪れた際、店頭に乳がん撲滅早期発見の為のデモンストレーション用のレプリカの乳房を見つけました。3か所にがんが作ってあり、『乳がんとはこんなものです。触ってご自分の胸もチェックしてください』と説明がありました。  

早速、家に帰り自分の胸を触ってみると、左胸の脇にそのレプリカと同様のしこりに触れてビックリしました。しかし2月に検査したばかりです。まさかと思い、『来年また検査しよう』と7月までほっておいたのです。     

 7月の半ばになると、友人が遊びに来てその話をしました。すると、『直ぐに病院に行った方が良い。私の姉は3年であっという間に逝ってしまったの』と強くすすめるのです。

再度、検診した病院に行き、超音波で見るなり先生は『アッ!』と慌てて『念の為に細胞診をさせてください』とおっしゃいました。 8月3日には、『悪性です。大きな病院に行ってください』と診断が下りました。その日は奇しくも自分の誕生日でした。信じられない思いで、友人にすすめられるまま乳がんでは一番と名高い○○がんセンターに向かい、検査漬けの日々がスタートしました。

 この頃から、以前妹が子宮がんでお世話になった日本冬虫夏草の事を思い出して早速飲み始めました。
妹様である西村みどりさんのお話はこちらです

検査の途中でも『私はがんではない、乳がんと間違いやすい繊維線種であればよい』とか、『これは間違いだわ』とか何度も自分に言い聞かせていましたが、検査の結果私のがんは2.1ミリで脇のリンパ節には転移していませんでしたが、『乳輪乳頭まで細かく散らばっていてステージは1ですが乳房は残すことはできません。全摘となります』と言われた時には『なぜ?』と納得がいきませんでした。

『ただただ切りたくない、全摘ではなく部分摘出にしてほしい』と懇願しましたが先生との意見は食い違い、『命と胸とどちらが大切ですか!』とあきれられました。

そんなことで『とてもこの先生の元では全摘したくない』と思い、どうしても全摘しなければならないのなら神の御許が良いということで、直ぐ近くにあるクリスチャンのS病院へ駆け込み転院いたしました。

S病院では女性の医師が多く、私の胸を失う不安に対してもよく理解してくださりました。『歌う時(声楽家)にはドレスも着るでしょうから、貴女の場合は同時再建しましょう』とテキパキとスケジュールを組んでくださり、S病院では60パーセント以上の人に行われているという同時再建をすすめられました。

 『日本一の同時再建の先生がいるから安心して身をまかせられます』とのことでした。この間もずっと日本冬虫夏草は飲み続けて、時には琵琶葉のエキスに日本冬虫夏草を加えたものを胸に貼り、11月11日の手術に向けて日本冬虫夏草を頼りに手術を待ち続けておりました。

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術後、放射線も抗がん剤も免れた。脇の下のリンパも残った。

 手術の一週間前には右の胸も疑われて至急細胞診をとりましたが、右の胸の細胞は石灰化していて今のところ大丈夫でした。今後経過観察ということでした。それも日本冬虫夏草のお陰さまだと思っております。

手術の結果は7月中旬2.1ミリだったがんの元は11月の手術までの約4か月の間にその間冬虫夏草以外何の治療もしていないので2.5ミリとなっていましたが、これは先生の図り方により多少の誤差がでていたと思います。仮に0.4ミリ成長していたにもかかわらず、手術中に切り取って検査するセンチネルリンパにもまったく転移がなかったため、これも改めて日本冬虫夏草のお陰さまだと思いました。

乳房のがん細胞が最初に流れていく入口が、センチネルリンパというところです。浸潤がんの人は、手術中に検査をします。私の場合は、センチネルリンパにがん細胞が到達しておらず、脇の下のリンパの摘出を回避できたということです。

少し大きくはなってはいても免疫力が高まり他への転移はなかったので、同時再建のエキスパンダも入れることが出来、手術が終わって目が覚めると胸のなくなってしまった喪失感もなく、エキスパンダを入れたので放射線もせず、本当は術後半年は抗がん剤をするものなのだそうですが、がんの増殖率をみるKi67という数値も1.2と低かったため1.4以下は抗がん剤もしなくて良いということでした。
 

ホルモン剤の副作用とのつきあい

 私のがんはルミナルAというごく一般的な型でホルモンに反応するがんで、今後の治療法としてはレトロゾールというホルモン剤治療のみということで初めは喜んでおりました。しかし飲み始めて1か月ほどすると副作用で身体の節々の関節がいたくなり、寝返りをうつのもままならない日々となりました。

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そんな時耳にした日本冬虫夏草のある種類(日本に生息する冬虫夏草は500種類以上で、その中の1つ)を思い浮かべましたが、何にせよがんになったのに放射線も抗がん剤も他の治療は何もしていないので少し怖くなり、辛いのにこのホルモン剤をやめるわけにはいかないとずっとがんばってきました。しかし膝や肩や腰や腕のいたる所の関節痛に我慢できずに先生に相談したところ、今度はタモキシフェンという別のホルモン剤に変えてくださいました。

しかしそれもままなりませんでした。『この薬のデメリットは子宮体がんになりやすいので、必ず自分で定期的に検査してください』というしろものでした。それでも試してみたらしばらくは痛みもなく喜んでいたのです。

しかしながら、1か月した頃、同じように関節痛が出始めてしまいました。そして同じ痛みならまだレトロゾールの方が子宮体がんの確立が低いのでましかもしれないと思い、元に戻してもらいましたが、やはり寝ていても身体のあちこちが痛みます。

膝などは骨肉腫になったのではと思うほどに寝ていても痛みます。インターネットの乳がんのブログなど読むとやはり皆、関節痛や倦怠感や物忘れや鬱などに悩まされて、仕事にも支障をきたす為、お医者さんと相談し納得の上ホルモン剤治療をやめてしまう人もいるそうです。今私はホルモン剤も飲まないよりはましかと思い、前に胸に張りつけていた日本冬虫夏草のある種類をホルモン剤と一日おきに交互に飲んでいます。

ラッキーに過ごせていることに心より感謝

 そして乳がんになっても皆様のお陰さまで痛いながらもこんなにラッキーに過ごせていることに心より感謝しております。

ただ一つだけ気になる問題があります。それは手術の時点では全てきれいに採ってしまったので心配ないのですが、私の乳がんは乳輪や乳頭にまでちらばって血管から破れて血管の外に流れてしまっている浸潤がんだったので、手術前に血管から流れて骨、肺、肝臓、などに小さな遠隔転移などしていないかと時々心配になります。

病気の原因

 原因は更年期障害の治療のためにホルモン剤を長く服用していたことが思い当ります。10年に及びます。服用すると元気が出るから止められなかった。『止めなくてはいけないよ』と先生からも忠告されていました。そして、仕事上のストレス。

現在も自宅と仕事場が一緒の生活ではストレスがたまりやすいので、思い切って新しい生活設計をたて、ストレスが無くゆっくり暮らせる家の取得と今の家の売却、そして引っ越しなど、今の私は精神的にも肉体的にも大変な重荷を抱えております。

乳がんは全身病と言われております。いつどんな時期にどんなところへ再発するかわかりませんので常に免疫力を高め抵抗力をつけていなければなりません。

そんな訳で私は日本冬虫夏草のある種類二つに期待しております。こんなに忙しいのですからなんとか遠隔転移や再発などがないように免疫力を高めてホルモンを抑えて5年から10年頑張って過ごして行きたいと思っております」

2017年12月15日のお手紙より

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 「ホルモン剤の副作用であちらこちら痛みますが、好きなことに夢中になっていると痛みを感じなくなるから不思議です。楽しい気分にもっていったり、リラックスさせたり、心のコンディションを良好に保つようにしています。大好きな音楽を聴きに行った時は、とても体調がいいです。

自分自身が舞台で歌うのはまだ先になりそうですね。アスリートと同じで、大変なトレーニングが課せられます。今はその余裕がありません。それでも、いつか舞台に立つ日のために毎日の喉のトレーニングは欠かさずやっていくつもりです」

2018年5月11日のお話より

 「3月16日にPET検査を行いました。どこにもがんはありませんでした。乳がんの手術から再発や転移はなく、2年半が経とうとしています」

2019年3月25日のお話より

 「この度、難航していた家の売却が完了しました。今は猫を連れて山中湖の別荘に身を寄せています。 森を眺めながらお風呂につかったり、野鳥に餌をあげたりして自然を満喫しています。飼い猫も、訪れる野鳥にちょっかいを出したりして、都会では味わえない刺激を楽しんでるようです。 山の清らかな空気を吸い、体の浄化に努めています。

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 6月の超音波検査でも異常無しの結果でした。乳がんの手術から再発なく元気に5年が経ちました」

2021年9月1日のお話より

 「22日にPET検査の結果が出ました。遠隔転移はどこにも見当たらず、異常無しでした。骨密度も上昇していました。引っ越しが終わり、飼い猫も新居を気に入ってくれてるようです。夜更かししそうになると、その猫は、『遅くまで何やってるのよ、早くベットに入って、私のお腹をなでる時間よ!』と叱ってくれます(笑い)。健康を気遣ってくれる良い相棒に恵まれています」

2021年12月28日のお話より

 「今年の5月に肩の腱板断裂という怪我をして治療中です。リハビリを受け、少しずつ回復してきています。12月に乳がんの検査を受けましたが異常なしでした。検査も年に1度に減りました。ホルモン剤からもめでたく卒業となり、再発なく6年が経過しました」

2022年12月11日のお話より

 「6回目のコロナワクチンを接種後、乾燥した咳が出て、肺がんの方を心配しましたが、CT検査を受けると、異常なしでした。咳も治まっています。今月、乳がんの超音波検査も受けました。こちらも異常なしで、手術から再発なく、間もなく7年が経過するところです」

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2023年6月22日のお話より

 「良い恩師(声楽)に恵まれています。トレーニングの大切さをアドバイスされました。お手本の資料をいただき毎日ボイストレーニングをしています。また、遠出してトレーニングも受けています。目標ができました。夢を叶えたいと思っています。」

2023年12月4日のお話より

N.M.I.
聞く