皆様の声・体験談

ラミーレス メンレス ナタリアさんの場合

 メキシコ・ティファナ市在住の宮井重則さんからお話を伺いました。

 「私の住むティファナ市は、アメリカ・サンディエゴ市のすぐ隣。国境を挟んでメキシコ側にあります。ここはがんの自然療法の病院が数多くあり、がんを患ったアメリカ人が、国境を越えて大勢やってきます。メキシコ人は所得が低いため、割高なこの治療はなかなか受けられません。日本からもやってきます。

rami1.jpg

 私はハイスクールで日本語の教師をしていることから、病院から通訳を頼まれることも多く、力になれればとお手伝いをしています。私の顔を初めて見た時、日本からやってきた皆さんは一様にホッとした表情になります。

 病気になった時、不安は付きものですが、ましてや異国の地でのこと。心細さや不安は、自然治癒力を引き出すのにマイナスになる感情ですから、それを取り除いて自信を持って穏やかな気持ちで過ごしてもらいたい。ティファナのいずれの病院も、気持ちや精神のケアを肉体と同等に重要と考え、治療の柱としています。

 60年代から80年代にかけて、がん学会が公認していない代替療法に対してアメリカでは規制が厳しく、自然療法の需要をまかなうためには、医師は規制のゆるいメキシコに渡るしかなく、国境沿いのティファナ市にこういった病院が作られていきました。ところが90年代に入ると、アメリカ政府は、成果の上がらないがん研究に巨額の国費が無駄遣いされていると、がん治療の見直しを迫られることになり、OAM(アメリカ国立公衆衛生院代替療法調査部)を発足させて、代替療法を寛容に受け入れる態勢に方向転換していきました。レーガン元大統領が在任中、がんになった際、手術以外の病院の治療は一切断わり、ティファナ式の自然療法を選択したことは有名な話です。最近では、メキシコからアメリカ本土に戻る病院も出てきています。

 さて、2001年2月のことになりますが、IBC(インターナショナルバイオケア)病院の院長が、日本の沖縄を視察することになりました。この時、通訳として同行してほしいと私にも声がかかったのです。日本は世界一の長寿国です。『長寿ということは、病気をしないから長生きできるということ。病気をしないことは、免疫力を高める食生活が担っているところが大きい。長い間受け継がれてきた独特な日本の食習慣は、免疫力が高まり、がんの予防・治療食につながる』

 実際、日本の伝統食とティファナの病院のがん治療食とに共通する点が非常に多いのです。日本の中でも沖縄は、さらに長寿県として知られていますね。ところが長寿を誇ってきた沖縄県も、米軍基地があることから、脂肪分の多い食品が入り込むことになり、若い世代に食の欧米化が進み、男性の平均寿命で90年にはトップの座を長野県に譲ったということでした。日本では欧米化と伝統食の見直しがせめぎ合っているところではないでしょうか。少子高齢化が予想以上のスピードで進んでいますが、伝統食が行き渡り、さらに探求し続けることができれば日本は元気に働くお年寄りであふれ、活気に満ち、今までどこの国も経験したことのない豊かさを手に入れるかもしれません。

 日本の食習慣の中で興味深いのは、多種のキノコを食べること。キノコの研究においても世界をリードしています。キノコは、木や土の養分で生育しますが、虫を養分として生育するものまである。秦の始皇帝の時代から不老長寿の薬として珍重されてきた中国の冬虫夏草は知っていましたが、日本にもその仲間が生息しているのをこの旅で初めて知りました。それが日本冬虫夏草でした」

朝日ウィル(北燈社)2004年9月28日号より

 宮井重則さん(メキシコ・ティファナ市在住)は2001年2月、がんの自然療法病院であるIBC(インターナショナルバイオケア)の院長が沖縄を視察する際に通訳として同行しました。その旅で初めて日本冬虫夏草を知ることになります。

 「日本冬虫夏草は大変希少で見つけにくく、一つの大きな山から空から落とした1本の縫い針を探し出すようなもの。500種以上あり、その中の250種以上の人工培養に成功した人物がいる。偶然の縁が重なって、矢萩先生を訪ねることになったのは帰国の2日前。スケジュールを急遽変更してのことでした。原生林の中に佇む野生のものを見てみたい。そう願いましたが、山は雪に覆われていたので無理な注文でした。代わりにたくさんの標本を見せてもらいました。世の中にはこんな不思議な生き物がいるんだなあ。それを世の中に役立てようと研究する人も変わってるなあ。この訪問は、日本の食の懐の深さや神秘を知る旅の締めくくりとしてふさわしいものでした。

rami2.png

前列左からロドリゲス院長
矢萩禮美子、
エンリケ医師
後列左から宮井重則さん、戸田真一
矢萩信夫
2001年2月N.M.I.オフィスにて

義姉が乳がんに

 帰国して4か月が経った頃、妻が珍しく悲しい顔をしているのに気が付きました。心配になり尋ねると、姉のナタリアが乳がんになったというではありませんか。早速ナタリアに会うと、悪いところはできるだけ早く取ってしまいたい、手術と抗がん剤治療を選択するということでした。私と妻は、手術の前にティファナ式の自然療法をやってみたらどうか提案しましたが、彼女の決意は固いものでした。

rami3.jpg
仲の良いナタリアさんご夫婦とお孫さん

 発がんは、二つ以上の要因が重なって起こります。血統以外にだって何かあるはずと踏んで話を聞いているうち、これまで夫の浮気に悩んできたことを打ち明けたのです。私は『ナタリアを殺す気か!』と夫に向かって激しく怒りました。そして彼女には『所詮、男の浮気は本気ではないんだから。根に持ったり恨む感情は病気を悪化させるだけだから、許しなさい』と言いました。彼はずいぶん反省して、妻をいたわる優しい夫に戻ってくれました。  

 メキシコの食習慣は、油分を結構摂り、辛いものを好み、甘いコーラ等が水代わりに大量に消費されます。ナタリアは肉や乳製品、甘いものを控え、野菜を多く摂る食事に切り替えました。

抗がん剤の副作用が出ない

 2001年8月10日、右乳房の全摘手術は成功しました。そして抗がん剤の投与開始と同時に日本冬虫夏草を飲むことにしました。初めは体がだるそうだった彼女も『副作用は面白いほど出ないよ。食事は以前より食べられるようになった』というのです。薬で赤い血を造る骨髄が破壊されるので、大概の人は真っ白い顔をしているものですが、頬に赤みがさしているのには、私も驚きました。そしていつも寒がりだった彼女が『体がホカホカする』と言い出したのです。
 
抗がん剤治療は無事終わり、飲み薬をもらうこともなく、再発なく元気なまま3年が過ぎました。日本冬虫夏草は今も続けています。現在は私や妻よりずっと元気で、夫婦仲も良好です。
 
悩みを一人で抱え込む人より、困った困ったと周囲に話せる人の方が治っているように思います。いろいろなヒントをもらえるし、頭も整理がつき判断力が生まれます。欲を言えばナタリアが家庭での悩みをもっと早く打ち明けてくれていたらと思います。 

img177-3_72_1000-mexico-sea-2.jpg
メキシコから見た太平洋。ナタリアさんを連れ出して、のんびりと散歩する海岸。

 彼女が我が家にやって来ると、家族皆で冗談を言って笑わせることを心掛けてきました。そしてのんびりと海岸の散歩を楽しみます。まずは心を開放させること。治療の本当のスタートはそこからだと思うのです」

朝日ウィル(北燈社)2004年10月26日号より

 「手術から5年5か月が過ぎました。ナタリアはいつだって元気そのもの。再発とは無縁でここまで来ました。食事は相変わらず気をつけているようです」

2007年1月12日義弟である宮井重則さんの電話より  

 「家族でナタリアだけ日本冬虫夏草を飲んでいます。家族の皆がかぜをひいてもナタリアだけひきません。いつもピンピンしています」

2008年6月9日宮井重則さんの電話より  

 「新型インフルエンザの件でメキシコのニュースが頻繁に流れていると思いますが、日本はちょっと大げさすぎるようですね。こちらメキシコはもう峠を過ぎました。学校も始まりました。  

 ところでナタリアはめちゃくちゃ元気で食欲もすごいです。実は私の妻は1週間に一度は病院通いをする程体調が悪かったのです。日本冬虫夏草を1年半飲み続けました。現在妻は血液データで悪いところが何もなくなり、病院に行くのも月に一度となりました。以前は白血球も少なく、血圧も高かったのです。最高のコンディションのまま暮らすことができています」

2009年5月5日宮井重則さんのメールより  

 「ナタリアも妻も変わらず元気にしています。ナタリアは再発なく手術から8年が経過しました。私も日本冬虫夏草を飲んでいます。気候の良いメキシコに住んでいながら以前はよく寒気がしたり、頭が痛くなったりしていたんです。それがこのところぜんぜん無いのです。快適に過ごしています」

2010年1月3日 宮井重則さんのお話より

義姉が乳がんの再発

 2012年11月、ナタリアが乳房手術した跡にまた影が見つかり、初期のがんと診断されました。数ある日本冬虫夏草の中でこれまで飲んでこなかった種類を飲むことにしました。 その後、患部の摘出手術をし、きれいにした後、抗がん剤治療を受けました。この2回目の治療でも、副作用がなく食欲も落ちず髪も抜けませんでした。

 ナタリアは娘がビザを取った関係で、2019年から国境沿いのアメリカ側のサンディエゴ市に引っ越しました。サンディエゴやティファナを含めたこの辺りの気候は最高で気持ちが落ち込むことがありません。 毎日、清々しい青空です。庭の椅子に足を広げてくつろいで青空を見上げていると、くよくよすることはないよ。小さな事はどうでもいいよ。と大きな気持ちになります。

rami5.jpg

この環境に助けられてるところが大きいと思います。 ナタリアは、再発なく元気に8年目を迎えています」

2020年1月13日 宮井さんのお話より

 「メキシコは、国家非常事態宣言が出され、新型コロナウイルス感染症対策のため、4月30日まで食料品や医薬品の買い物以外の外出が禁止されています。私は、1か月ほど家から出ていません。食料品の買い出しは、妻一人に任せています。家族大勢でお店に集まる(密集)とそれだけリスクが高まるからです。買いだめも禁止されています。そんなことをすると店員さんから注意を受けます。解除は延期される公算が大きいですね。私はもっぱら双子の孫の子守り。保育士になったつもりで過ごしております。家族もナタリアも皆元気にしています」

2020年4月17日 宮井重則さんのお話より

 「私と妻、そしてナタリアも新型コロナウイルスのワクチン接種を終えました。メキシコでは、65歳以上の国民への接種が4月末までに完了。50代への接種は今月中に完了し、40代以下へとすすみます。スピードを重視し、接種会場を大学の広場や野球場、闘牛場の駐車場に設け、ドライブスルー形式で、車中から腕を出して次々と流れ作業に乗って打ってもらうのです。マスク無しで生活できる日がそこまで来ています。 みんな元気にしています。ナタリアは、乳がんの再発・再手術から無事に8年半が経過しました」

2021年5月6日 宮井重則さんのお話より

 「9月14日に総勢16名で訪日します。日本に留学するメキシコの若者6名の引率です。この度は私の家族も連れていくことにしました。コロナ禍でビザの取得が難儀で、『もう日本にはいきたくない!』とつくづく思ったほどです。(その後、10月11日から入国者数の制限撤廃と、個人旅行とビザなし渡航解禁の政府発表あり)

ナタリアも私たちも皆元気です。ナタリアは最後の手術から再発なく元気に10年が経とうとしています。

メキシコのアレルギーの少女が元気に

 それからご報告です。春にひどいアレルギーで困っていた少女がいましたでしょ。今は治って、アレルギーのことなどすっかり忘れて元気に飛び回っています。日本冬虫夏草のある種類を飲みました。日本に着いたら改めてお電話します」

2022年9月11日 宮井重則さんのお話より 

N.M.I.
聞く