皆様の声・体験談

佐藤廣美さん(秋田県在住 男性 2021年当時71歳)の場合

 「2021年2月8日。健康診断がきっかけで胃から十二指腸のつなぎめ、幽門部に狭窄がみつかりました。お箸一本がかろうじて入るぐらい細くなっているとのことでした。かかりつけ医は『こんなんでよくごはんが食べられたものだ!』と感心しています。

そういわれても自覚症状はまったくありません。美味しく楽しく食事が出来ていましたし、あたりまえに働いていました。

生まれてこの方70年以上、大病の経験はなく、もちろん入院もしたこともありません。健康には自信がありました。

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 私の職業は看護師で評価機構の仕事をしています。医師を含むチームで全国の病院を回り、査定し、基準に満たない箇所があれば改善を促し、よりよい医療を患者さんに届けるための番人的な仕事です。病院側からすればあまり歓迎したくない手合いです。だから、硬い表情はご法度。厳しいことをいう場合も、そうでない場合も常に笑顔を絶やさないように心掛けています。

 肝臓に転移とおぼしき影がみられ、最終的に胃がんと診断されたとき、『人生はこれで終わり』と思いました。でもすぐに、やれることは全てやってみようと開き直りました。

胃はもちろん、『とれるところは全部取ってくれ』と頼みました。また、甥から聞いて知っていた日本冬虫夏草も飲んでみることにしました。以後、甥の名前をつけて『やすあき茶』と呼んでいます。

 2021年3月3日。紹介された大きな病院で胃を全摘後、抗がん剤治療を6クール受けました。5クール目で脱毛があり、爪も変色しました。治療中におもしろいことが起こりました。なんと抗がん剤投与のさなかに毛髪が生えてきたのです。担当医が『あれえーっ!生えてきてるよ!』と驚いていました。また、直毛だった髪質にうねりが生じ、天然パーマ化。現在もそのままです。

2か月半で肝臓の影が消失

 術後6か月して仕事に復帰しました。

 さて、手術前から指摘されていた肝臓の影ですが、MRI検査で大きくなっていることが分かりました。腫瘍マーカーも上昇しているとのことです。抗がん剤治療が終了してから1年2か月後、2023年2月7日のことでした。

 それから2か月半後の4月21日。衝撃的なことが起きました。今度はCTで検査をしました。すると肝臓の影は跡形もなくきれいに消えていたのです。こちらはMRIよりミリ単位で細かくみることが出来ます。

【 肝臓転移の推移 】

2021年2月15日 胃の手術前CT検査。肝臓に影。肝転移の可能性。
2021年2月19日 MRI検査。15日の検査と同様。
2022年5月16日 CT検査。肝臓に影。
2022年11月7日 CT検査。肝臓の影、前回5月よりも少し増大。
2022年12月8日 腹部エコー検査。肝転移の可能性が否定できないとの所見。
2023年2月7日 MRI検査。2021年2月19日のMRI検査時より大きくなり腫瘍マーカーも上昇。担当医は転移という認識。
2023年4月21日 CT検査の結果聞く。肝の影消失。

鉛筆の文字だったら消しゴムで消しても紙に跡が残るじゃないですか。それが最初から何もなかったかのようにきれいなのです。『あれっ!』と新しく引き継いだ担当医は仰天していました。

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その時、これまでお世話になった担当医は不慮の事故で他界されたと聞かされました。4日前の出来事だそうです。

人生はこれで終わりとあきらめかけた私が生き残って、元気そのものだった担当医がこの世を去ってしまうなんて、つくづくヒトの命とは分からないものです。

検査の結果をみてもらって、喜んでいただきたかったです。

がんのいやがること・にがてとすることをやってみた

 がんと診断されてから、まずはその性質を知ることから始めてみました。がんは冷たいからだが大好きです。だから湯船に長くつかることにしました。湯温は43℃~44℃。半身浴も含め20分以上つかります(心臓に負担のかかる方にはおすすめできません)。新玉川温泉まで足を延ばし、湯治もしました。湯温は46℃以上ありました。

手術後、腹巻を欠かさず身に着けるようにしました。とにかくお腹を冷やさないように努めました。

笑顔は、免疫力を高めてがん細胞の掃除を促すので、がんにとってはありがたくありません。笑顔を忘れないよう自分に言い聞かせました。表情筋を動かすだけの作り物でも構わないのです。笑顔は最強。大笑いができたらもう言うことなしです。

過去を振り返ってもしょうがありません。ポジティブな未来を思い描くことをしました。自分を抑えようとはしないで、やりたいことに挑戦することにしました。

抗がん剤治療の後、体重が5kg減りました。身軽になり、とても動きやすくなりました。怪我の功名とポジティブにとらえています。

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平安時代のコスプレをして撮影に臨む佐藤廣美さん

そんなわけで、この頃は畑や山菜採りを楽しんでいます。大地のパワーと森のパワーが自分の中に入って、本来備わった自分の力を引き出してくれる気がするのです。

 現在、本格的に仕事に復帰し、全国を巡っています。同行する医師は、私の経緯に大変興味を持たれています。『日本冬虫夏草、どう?続けてる?』と頻繁に尋ねてきます(笑い) 」

2023年6月10日にお会いして

 

 「この度のエコー検査では、再発、転移も無く、異常無しの結果でした」

2023年12月24日のお話より

 「日本各地を巡りながら元気に仕事をしております」

2024年1月11日のお話より

N.M.I.
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