皆様の声・体験談

清水洋一さん(仮名・50代)の場合

 清水洋一さん(仮名・50代)は、1か月程前から食欲がなくなり、咳をすると胸が痛み、階段を登ると息が乱れるといった自覚症状が続いていました。それでも当時、重要な仕事を手掛けていたために体調不良を感じながらも仕事を続け、さまざまな会合にも頻繁に出席していたといいます。

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 「仕事が完成した時、まず喉に異常を感じたので、耳鼻咽喉科で検査をしてもらうことにしました。そしたら『たいしたことないよ』と言われて。でもどうも釈然としません。そこでレントゲンを撮ってほしいと頼み、肺に影を見つけてもらったんです。大きさは握り拳大。組織検査をすると、悪性の腫瘍であることが分かりました。手術は無理と言われました。

 2001年11月21日、内科に入院となりました。治療のスケジュールは、初めに抗がん剤を4クール。そして放射線を35回。肺がんが治ったところで頭部にさらに15回の放射線をあてるというものでした。頭部にあてるのは、肺がんの人の再発は脳に出るらしく、事前に放射線で予防しておくということらしいです。   

 私はこういう病気になるのも無理もないことだなと考えていました。ずいぶん長い間、肉体を痛めつけてきましたから。睡眠は毎日3~4時間。普通 の人が2~3日でやる仕事を1日でこなすようなことをしていました。また、ヘビースモーカーでもありました。1日に40本~60本のタバコを吸っていました。お酒も量 はいける方でした。ですから病名を告げられた時、肉体にかかるストレスをゆるめて、いたわってあげたら治るだろうと確信のようなものがあったんです。今までの生活の対極に身を置いて、とにかく治せばいいんだからと落ち込むこともありませんでした。

 抗がん剤投与が開始されると同時に、中国パセリ、エーコーシーに加えて、肺がんを治したという知人の紹介で日本冬虫夏草を毎日飲むことになりました。そして1か月後、抗がん剤の1回目が終わった時点で、肺の影が9割方消失するということが起こったのです。気がつけば胸の痛みはなくなり、食欲も普通 に戻っていました。肺の音も正常になって呼吸が楽になり、これまでになくスッキリとした気分でした。残った影は、かさぶたのようなものがCTに映し出されることはよくあるので、腫瘍マーカーが正常値になったことで、最終的にそっちの方でしょうと言われました。CTや骨シンチ検査で体中を調べましたが、脳も含めてどこにも転移は見つかっていません。

 初め『髪がばっさり抜けますよ』と治療の副作用を聞かされていたんです。でもそんなことは起こらず『あら抜けませんね』と不思議がられました。ですから副作用が出たために治療が中断したり延期したりすることもなくスケジュール通 り進んでいきました。現在は会社に復帰して、通院しながら最終段階に入っています。船酔い現象が起こりますが、ちょうど5回目の頭部への放射線照射が終わったところです。日本冬虫夏草を風呂上がりに頭にすり込んでみてはどうかと試しています。肺の治療の時は胸と背中にすり込んでいました。

 4か月余りの入院中、朝食後に毎日朝寝をしました。これまでの生活からは考えられないことでした。その後2時間、病室で仕事をして、夕方にも社員を呼んで2~3時間仕事をしました。仕事がストレスの人は逆効果 ですが、体を安静にしながら病気のことを忘れて、精神は静かに仕事に集中していましたから、免疫力も維持できたのではないかと思うのです。不安や恐怖が生まれたら免疫力は低下しますしね。仕事がやれたのも毎日気分よく元気だったおかげです。 病気を機会にタバコもお酒もやめました。仕事も2分の1に減らしています。最近は食欲がありすぎて太ってしまって。でも残りの放射線がありますから体力がないと持たないと思いましてね。終了したらダイエットするつもりでいるんです(笑)」

朝日ウィル(北燈社)2002年5月21日号より

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【経 緯】

2001年 10月 食欲不振、胸の痛み、息の乱れなど自覚症状が現れる。
11月12日 肺に握り拳大の悪性腫瘍が見つかり入院。手術は無理と言われる。
抗がん剤と放射線治療のスケジュールが組まれる。
治療開始と同時に中国パセリ、エーコーシー、 日本冬虫夏草を飲み始める。
12月 飲み始めてから1か月後、1クール目の抗がん剤治療済みの時点でCT検査。
すると、腫瘍の9割が消失。
腫瘍マーカーが正常値になったことで残りの影はかさぶたのようなものとして診断される。
2002年 5月23日 スケジュール通り、治療が終了。

 奥様から、洋一さんの最近の様子をうかがいました。「昨年の5月23日に放射線治療が無事終了してから、これまで再発もなく元気に暮らしています。仕事の方も以前のような無理はしなくなりました。今まで長距離を自分で運転してたところを、運転手さんに代わってもらっています。睡眠時間は9時間。以前の2倍以上取っています。野菜をよく食べるようになり、お肉が好きな人ですが、これからは肉より魚。いわし等を献立に頻繁に取り入れていくつもりです。夜遅い食事も避けるようになりました。9時に帰宅して食事がまだのときは食べないで休みます。日々、自分の体をいたわってあげているようです」

2003年1月10日奥様のお電話より

 「この度、仕事で海外へ出掛けることができるのも健康であればこそ。再発もなく元気にここまできました」

2003年12月11日のお電話より

 「治療が終了してから再発なく元気に3年以上が経ちました。この度、仕事で海外進出の計画がありましたが、体のことを考えて断念しました。この選択は間違っていないと思っています」

2005年7月12日の連絡より

 「治療が終了してから再発なく元気に5年以上が経ちました。主人は相変わらず仕事熱中人ですが、毎日遅くとも11時には就寝し、睡眠時間を多く確保し、食生活では野菜をよく取るよう心掛けています。他県に出張で帰宅が遅い日は、夕食用のお弁当を手作りします。仕事に夢中になると外食する時間ももったいなくて、食べなかったりするものですから。これまでの血液検査は正常でいうことなしです。日本冬虫夏草は現在も続けています」

2007年8月3日奥様のお話より

 「変わらず元気にしています。昨年、主治医から完治のお墨付をいただきました。ここまで来るのにがんばったという感じはないですね」がんばらなかったのが良かったのかもしれませんね。

2008年5月25日のお電話より

N.M.I.
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