自然薬食微生物研究所

歴史・歩み

 1967年、親族を白血病で亡くした時、その悔しさが矢萩禮美子の研究の原点となりました。その女性は33歳の若さで同い年でした。幼い娘もおりました。血を分けてやることしか出来ない自分の無力さを知ったといいます。

一方、病院薬剤師として働く矢萩信夫を介して、がん患者さんが化学合成薬(抗がん剤など)の副作用で苦しんでいる実状を知り、疑問を持つようになっていました。『がん患者さんにとって西洋治療は、かえって治す力を封じ込めてしまっているのではないか』 『人間が本来持ちあわせている治す力を引き出して穏やかに効くものはないか。自然界には必ずあるはず』と、夫、信夫と共に探し始めました。

 免疫力を強め、生涯にわたってそれを維持できれば病気とは無縁で不老長寿が叶います。不老長寿の代表である冬虫夏草の働きに興味を持つようになったのも自然の成り行きでした。

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1990年代 山中で冬虫夏草を探す矢萩夫妻

 また、人類は、病気と形状の似ているものを薬に使ってきたという歴史があります。胃がんの民間薬として日本で使われてきたサルノコシカケなどは、まるで木の幹にできたしこりのようです。冬虫夏草もそう見えないこともありません。

ただ、サルノコシカケは植物に寄生するのに対して、冬虫夏草は活発に動きまわる生きものに寄生します。後者の方がより人間に近く、働きも強いのではないかと直感したのです。

 日本でも数百種類(現在は500種類以上が確認されています)が生息することを知りました。すぐに冬虫夏草の大家である清水大典先生に師事し山中を駆けまわりました。しかし、日本でも、空から落とした一本の縫い針を大きな山から探し出すようなもので、希少さに変わりはありませんでした。これでは、動物実験の試料にするなど夢のまた夢でした。

人工培養に成功、実験試料を用意。
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人工培養に取り組む矢萩信夫博士

 それでも目的達成のため、矢萩夫妻は決して諦めることはありませんでした。失敗の連続でしたが、試行錯誤の末、世界で初めて人工培養による量産化に成功しました。1976年のことです。

 ついに動物実験に漕ぎ着け、翌1977年には冬虫夏草のひとつ、CY4に強い抗腫瘍性があることを突き止めました。この結果は学会発表後、この年のサイエンス6月号にも掲載されました。→詳しくはこちら

 以来、独自の量産法により、実験は飛躍的に進みました。1983年に東北大学と共同で行った動物実験では、CY18に強い抗腫瘍性が見つかっています。→詳しくはこちら

 

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2000年 左から矢萩真奈美・矢萩信夫
矢萩禮美子・戸田真一
甑岳(こしきだけ)の原生林で

冬虫夏草の生育調査

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2019年 矢萩夫妻と同様に
山中で冬虫夏草を探す矢萩真奈美と戸田真一

 

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2020年N.M.I.主催の冬虫夏草観察会

 

科学的実験データを積み重ねていく

 これまで、抗腫瘍性はもとより、安全性試験、亜急性毒性試験、腸内のパイエル板の刺激による免疫力上昇作用、および調節する作用、抗酸化作用、抗認知症作用、がんの血管新生を抑える作用、がんにネクローシス(細胞の事故死)とアポトーシス(細胞のプログラムされた自らの死)を起こさせる作用、抗がん剤投与後のダメージを受けた免疫機能を賦活させる作用、抗がん剤投与後の貧血を改善させる作用等、動物実験のデータを積み重ねてきました。

一方、人に対してのデータとしては、末期がんの患者さん達に対して行った調査データがございます。これは国内の学会で発表し、その後アメリカのNIHに出向いて発表しています。

 

さらに一歩踏み込む

 2005年から人工培養が成功している250種類の冬虫夏草に対ししてスクリーニング(ふるい分け・選別)をかけています。

たとえば、白血病細胞をアポドーシスを起こさせて著しく死滅させるが、正常細胞には毒性が無いのはどの種類かを探すようなやり方です。様々ながん細胞に選択的に働くものを探しました。

また、腸内のパイエル板を刺激して免疫力を上げる物質は何なのか探しました。構造解析し、糖タンパクであることまで分かりました。(免疫力を上げるというのは、がん細胞の掃除機能をパワーアップさせるようなイメージです)

冬虫夏草の薬用資源としての可能性は広がっています。

以下、これまで著書出版・共同研究・学会発表・論文発表等でお世話になった先生方です。

東北薬科大学(現東北医科薬科大学)創設者の高柳義一学長
文部省東京科学博物館(現国立科学博物館)初代菌類学芸員の今関六也先生
東北大学薬学部の近藤嘉和助教授
東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部の佐々木健一教授
東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部の石川正明教授
柴田病院の伊丹仁朗医師
中国医療保健国際交流促進会PAMCの鄭玉琰医師
香澄病院の廣瀬薫医師
医療ジャーナリストの今村光一先生
山形県テクノポリス財団の平松緑先生
東北大学薬学部の伏谷眞二助教授
金沢大学薬学部の太田富久教授
金沢大学薬学部技術職員の島野康子先生
東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部の吉崎文彦教授
東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部の佐々木健朗助教授
モンゴル国立大学副学長のバトフー教授
東北大学薬学部の大島吉輝教授
東北大学学術資源研究公開センター館長の柳田俊雄教授
東北大学理学部の鈴木三男教授
東北大学大学院薬学研究科技術専門職員の早坂英記先生
東北大学大学院薬学研究科技術専門職員の大場慶司先生
東北大学大学院薬学研究科技術専門職員の大沼翼先生
東北大学大学院薬学研究科技術専門職員の佐伯健人先生

(※肩書は当時のものです)

 

 

『冬虫夏草の会』を立ち上げる

 1980年、矢萩夫妻は、清水先生、鈴木安夫氏、武田桂三氏、渡部正一氏と共に冬虫夏草の会を立ち上げています。6人で始めた会でしたが、現在は200名を超える大所帯になっています。

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冬虫夏草の会・会報・創刊号

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最新の会報・NO.40号
2020年8月1日

(2021年の虫草祭は中止と

なりました)

 

友人のがんが自然消失

 さて、量産化が成功してCY4に強い抗腫瘍性が確認された1977年に戻ります。その噂を耳にした女性が『実験中の冬虫夏草を夫に飲ませていただけませんか』とやってきました。

 『夫には真実を話してませんが、肝臓や腸にも転移している末期の胃がんです。余命数か月だそうです。手術で開腹してみると手の施しようがなく、そのまま閉じるところを立ち会った看護師である姪の願いで、胃だけを摘出しました。抗がん剤治療も放射線治療も受けていません』

 当時は、患者さんにがんの告知をすることはほとんどありませんでした。がんイコール不治の病という時代でしたから、気落ちさせないように配慮し、家族だけが真実を知っているというケースばかりでした。

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がんを克服し、銃剣道を地元の少年たちに教えました。(この写真は矢萩禮美子の父である矢萩巌の撮影。ふすま半分ほどの大きさで富樫邸の居間に飾られています)    

 

 

 その方は、富樫美春さん当時58歳。太平洋戦争では、アジア各地の激戦地を巡って復員された方です。美春さんのように戦地で生と死のはざまをくぐりぬけてきた人にさえ病名を隠し通さなくてはならないほど、がんのイメージは特別だったのです。

 美晴さんはすぐに退院することになり、奥さんにすすめられるまま、毎日飲み続けました。そして3か月後、病院で検査してみるとがんの病巣が消失していたのです。そのような奇跡がいくつか続き、その噂を聞いた家族が訪ねてくるという連鎖が続きました。

 

日本冬虫夏草が多くのがん患者さんのもとに

 矢萩夫妻が研究した日本冬虫夏草は、1990年代に入るとマスメディアでも紹介され、多くのがん患者さんに知られるようになっていきました。→詳しくはこちら 現在体験されている方の99%はがん患者さんとなっております。

 

中国が逆輸入

 中国では、長い歴史の中で、冬虫夏草を『免疫力強化、また、がん患者さんに使用するもの』という概念はありませんでした。矢萩夫妻が積み上げてきた実験データが中国でも知れ渡るようになり、日本冬虫夏草を飲まれる中国人も増えてきました。『中国の皆様のお役に立ち、恩返しが出来るとしたらこんな嬉しいことはありません』と矢萩夫妻は語っています。

理念・考え

現在日本に生息する冬虫夏草属は、500種以上といわれています。当研究所は、日本冬虫夏草の人工培養による実用化に世界で初めて成功し、現在まで250種類以上の培養を可能にしてきました。自然であること、そして安全性と高品質を第一に探究し続けています。

N.M.I.自然薬食微生物研究所

【所在地・連絡先
〒989-3211 宮城県仙台市青葉区赤坂3-6-20
TEL: 022-394-7515
FAX: 022-394-7516
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【創業者
矢萩禮美子(やはぎれみこ:マッシュルームママ 1934~2019)

【略歴】
仙台市生まれ。東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部卒業。薬剤師。作家。
1967年より抗がん作用のある天然物の研究を始める。
1995年アメリカのNIH(国立衛生研究所)に発足したAOM(代替療法調査部)に公式訪問し、冬虫夏草の臨床結果を発表した。

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秋山正太郎氏が審査員を務める写真コンクールにて、冬虫夏草の写真で優秀賞を得た異色の経歴を持つ。

株式会社北燈社の朝日ウィル誌上に1996年から2005年にかけて、『がんの克服を目指して』を連載する。矢萩真奈美と共に国内外のがんを克服された方々を取材し、がんの原因と克服法を紹介し、がん予防の啓発運動をした。矢萩真奈美は現在も取材と啓発運動を続け、ホームページ上等で紹介している。

夫は矢萩信夫(薬学博士)

img029.jpg【著書

『癌と戦えサルノコシカケ』(北新興産)
『四季の山野草』(農文協)
『癌の克服と予防をめざして』(BC出版)
『コース別 キノコ狩り必勝法』(農文協)など多数。
多くのキノコ図鑑に写真を提供。

【共同代表
矢萩真奈美(やはぎまなみ)

【略歴】
1962年山形県真室川町生まれ。東北薬科大学(現東北医科薬科大学)製薬学科卒業。薬剤師。
漢方調剤薬局の経営を経て、がんの自然療法を求めて国内外を視察研究。
がんの原因と克服した方の実体験を世の中に紹介し、がん予防の啓発運動を母矢萩禮美子と共に始めて30年以上。父矢萩信夫と共に大学との共同研究と学会の発表を続きてきた。
2008年より、東北大学植物園内の冬虫夏草属の生息調査を継続中。

【著書
『青葉山かんさつ記』(BC出版)
『再発を繰り返し、再発を止めた人、自然消滅させた人、主治医に伝えられなかった27の言葉』(BC出版)
『コース別 キノコ狩り必勝法』(農文協)の挿絵担当。

共同代表
IMG_1137_S.jpg戸田真一(とだしんいち)


【略歴】
1962年山形県新庄市生まれ。
法政大学経済学部卒業。
広告代理店勤務時に第37回ACC全日本CMフェスティバルでACC賞を受賞。
1998年より矢萩禮美子のもとで抗がん作用のある天然物、特に微生物の研究を始める。冬虫夏草の珍種と出会うために世界各地を回る。冬虫夏草ハンター。テレビ出演も多数。
2008年より、東北大学植物園内の冬虫夏草属の生息調査を継続中。

【名誉顧問】
n_yahagi.jpg 矢萩信夫(やはぎのぶお:薬学博士 1933~2020)


【略歴】
青森市生まれ。
早稲田大学法学部、東北薬科大学(現東北医科薬科大学)薬学部卒業。
元山形県立河北病院薬局長。
天津中医学院客員教授。
冬虫夏草の会を創設し、名誉会員。
N.M.I.自然薬食微生物研究所名誉顧問。
日本産冬虫夏草研究会名誉顧問。

※注意:ヤハギBIO研究所に参与として関わった事実はございません。


【著書
『日本冬虫夏草のメカニズム』(ごま書房新社)
『日本冬虫夏草超健康法』(株式会社ワニブックス)
『日本冬虫夏草ガン消滅の衝撃』(メタモル出版)
など多数。

アステラス製薬編集の『感染症』の表紙を自身の冬虫夏草の写真で飾り、併せて解説も担当した。この連載は1997年から2017年まで20年もの間続いた。
矢萩コレクション(冬虫夏草標本)を各所に寄贈:東北大学植物園、東北大学総合学術博物館(東北大学理学部自然史標本館)、東北大学大学院薬学研究科、東北医科薬科大学、日本薬科大学

【共同研究者】
img_BATKHUU-010.jpgJ.BATKHUU(ばとふー), Ph.D Professor


【略歴】
1995年に来日。
1997年~2001年 東北大学薬学部(薬学研究科)に留学。
2010年 東北医科薬科大学との協定(留学生受け入れ)を締結させる。
2011年 東北医科薬科大学でモンゴル国立大学の留学生第一号が学び始める。
2013年~2015年 モンゴル国立大学副学長を務める。

日本産冬虫夏草研究会 顧問。
モンゴル国立大学教授 薬学博士。
東北大学に留学中、日本とモンゴルの生薬について研究。
当N.M.I.が人工培養に成功した多種類の冬虫夏草について、世界で初めて以下のスクリーニングをかける。
抗菌活性・抗変異原活性・抗酸化活性・抗肥満活性・抗糖尿病活性・抗認知症活性
2017年、モンゴル国立大学学長ご夫妻の当N.M.I.への表敬訪問を実現。


【共同研究者】
嘉陽さん.jpg嘉陽 毅(かようつよし)


【略歴】
1991年 群馬大学医学部循環器内科研修医・群馬大学生体調節研究所大学院
1995年 秋田大学医学部衛生学講座・助手、講師
1999年 米国ウィスコンシン大学・霊長類研究所・研究員、米国ウィスコンシン大学発ベンチャー企業・ライフジェン老化研究会社・研究員 アメリカでの研究は12年間に及ぶ。
2012年 国立国際医療研究センター病院(2020年、新型コロナウイルス感染症の研究拠点となり注目される)・循環器内科医師
2014年 秋田県仙北市立角館総合病院・総合診療科
2016年 仙北市神代診療所・市立田沢湖病院・国立機構あきた病院・非常勤医師

ジェネスティア株式会社 代表取締役。
冬虫夏草のマイクロアレイによる遺伝子発現解析。
秋田大学発ベンチャー企業認定。