クローン病

         小池哲平さん(大学生 福岡県在住 仮名)の場合

※おことわり:俳優の小池徹平さんとは別人でございます。

 「2014年10月9日、いつもの腹痛がやってきました。小さい頃からよくお腹が痛くなり、周りの友人にはたくさんの迷惑をかけてきました。このように私にとっての腹痛とは、定期的に起こることであり、めずらしいものではなかったのです。

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9日からの一週間は日中37.5℃前後の熱、夜中39℃弱の熱がでていたものの、すぐに治ると思い込んでいました。しかし、一週間が過ぎても熱が下がらず、腹痛も続いていたので、午前の空きコマを活用し、母は私をつれて地元の病院へ行きました。

 採血をして、結果を友人と連絡を取りながら待っていたところ、白血球の数値が異常であるということが告げられました。今まで学校を休むほどの大きな病気にはインフルエンザしか罹ったことがなかったため、何がどう悪いのかよく分かりませんでした。わからないまま、地元の大きな病院を紹介され、そのまま今度はエコーやCTなどの検査を受けました。

 

盲腸の手術

 すでに午後の授業には出られない状態でした。そして検査結果から、お医者さんに『盲腸が破れている』と言われました。いわゆる、『盲腸』と診断されたのです。治療を今すぐに受けなければならないといわれ、整理がつかないまま、外科療法か内科療法を行う選択をしなくてはなりませんでした。母と話し合った結果、その日に手術を受けることに決め、すぐに入院の準備をして、手術の説明を聴きました。

18時になり、外が暗くなってきた頃、父が仕事を終え、お見舞いに来てくれました。19時になると、手術室に向かう時間になりました。経験がない分、変な緊張はありませんでした。初めて見た手術室は明るく、最近の音楽が流れていました。手術台に横になり、背中から麻酔をするといわれてからいつの間にか、私は眠りにつき、手術が始まっていたようです。目が覚めると私は病室へ運ばれている最中でした。上からは両親が私に声をかけていたが、何と言っていたかは記憶にありません。かろうじて時計の針が「12」を指していたことだけは覚えています。

 

そのまま、私は再び眠りについてしまいました。夜中に目が覚めると初めて私は自分の体が思うように動かせないことに気が付きました。全身麻酔をしたからだったと思います。しかし、体はとても熱く、大量の汗をかき、何より信じられないほどに下腹部が痛かったのです。何度も寝ようと試みましたが、息が苦しく、寝付くことができませんでした。我慢できず、看護師を呼んでしまい、痛み止めを注射してもらいました。その甲斐あって私は再び眠りにつくことができました。

 

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朝、目が覚めるとそこには母がいました。時計の針は10時を指していました。体はある程度動くようになってはいましたが、痛みは相変わらずでした。その日からトイレに行くなど、たくさん運動をすることで早く良くなるといわれたので、痛みを紛らわすため手でお腹を押さえながら、たくさん歩きました。手術前から絶飲絶食であったので、ずっと点滴をしていたこともあってか、トイレの回数がひどく多く、とても苦痛でした。もっとも苦痛であったのはくしゃみや咳でした。必死で止めようとしても出てくるものに時には涙なしではいられませんでした。

 1週間が経った頃、ようやく飲み物を飲めるようになりました。その後は重湯から始まり、1週間後の退院時には全粥を食べられるようになりました。すでに歩くことも苦にならなくなっていました。毎日仕事帰りでも立ち寄ってくれたり、本を持ってきてくれたりしてくれた父や、毎日着替えを持ってきてくれたり、面会できる時間いっぱいに、たとえ私が寝ていても一緒にいてくれたりしてくれた母、また暇だろうとたくさん連絡を取ってくれた姉や、お見舞いに来てくれたり電話をしてくれたりした友人などたくさんの人に支えられたお蔭でここまで元気になれたと思うと本当に感謝の気持ちがあふれてきました。

 

退院の際、お世話になった病院の職員の方たちにお礼を言いつつ、手術の執刀をしてくださった先生とお話をしました。そこで伺った話は想像をしていなかった話であり、とても驚いたのを覚えています。その時、大きく2つの話をされました。まず1つ目は、盲腸の手術のみであると2時間の手術で終わるところを5時間かかり、盲腸だけではなく、小腸が癒着しており、約10cm切り取ったということでした。2つ目は、その原因がわからないということでした。その結果、退院後、2015年2月に福岡大学筑紫病院で精密検査を受けることになりました。

 

クローン病と診断

 福岡大学筑紫病院で、内視鏡や、胃カメラなどの精密検査を約1週間にわたって行いました。その結果、「クローン病」と診断されました。この病気は、全身の消化器官に炎症を起こし、びらんや潰瘍を生じる慢性の疾患です。現時点では具体的な治療法はなく、寛解期をどれだけ維持できるかを治療の目的としているのが現状です。私はこの診断がなされてから、毎日の朝食はエレンタールという成分栄養剤、そして毎日朝昼晩2錠ずつペンタサという錠剤を服用し、また2週間に1回20mlのヒュミラを自己注射しています。

また、毎日ヨーグルト、ヤクルト、バナナを飲食し、お蔭様で、体調は時々しか悪くなることはなくなり、たくさんあった口内炎やお腹を下すことが少なくなりました。多少の食事制限はあったものの、病気が軽度であったのか、幸い特に脂質が高い食べ物や消化の悪い食べ物が食べられないだけで、ストレスになるほどの制限はありませんでした。この病気は過度なストレスや、過度な運動による疲労など、悪化させる原因はたくさんありますが、特にそれが壁になることは多くはありませんでした。

 

寛解を維持する

 それから2016年の夏、高校時代の友人に会うまで寛解を維持できていました。 寛解とは、病状が落ち着いており、臨床的に問題がない程度にまで治ったことを意味します。定期的な検査により、いい状態を維持できていたのだと思います。

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私がその時会った友人は、高校時代、いつも昼食を食べていたメンバーでした。そのメンバーの1人のお母さんの研究が私の治療に役立つかもしれないということで、日本冬虫夏草というものを紹介してもらいました。初めはそれが何か知りませんでした。見た目と匂いに正直抵抗があったものの、試してみると、お茶のようでもあり、すんなり飲めました。その後も寛解は続き、私にとってとても合ってるものだったと思います。

 長くなりましたが、もちろん未だ完治はしていません。しかし、周りの方々のお蔭様で私は寛解を維持できています。この病気は私に改めて周りに支えられていることを痛感させるきっかけとなりました。私の健康を望んでくれている方々の気持ちを糧に私はこれからも寛解以上、完治に向けてできることを一つでも多くやって行きたいと思っています。最後に私に携わってくれている方々に感謝を申し上げます」

2017年4月21日に届いたお手紙より

 

【あとがき】
病気になったとき、本人や家族がかかえる不安と動揺ははかり知れません。できることなら静かな気持ちでより良い治療を選択し、原因をつきとめ、生活改善にも取り組んでほしい。そのためには、同じ病気になった人はどのような医療を受け、どのような経緯を辿るのかをよく知ることが前提となるはずです。そのような思いから、自らの経験が役立つのならと貴重な情報を寄せてくださった方々です。特定の治療を推奨したり、特定の治療を否定するものではございません。
体験談の虚偽記載は一切ございません。

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